一般歯科・歯の痛みを治す歯内療法
虫歯によって破壊された歯であっても、もとの歯と同じく、永く機能させることができます。
歯の中の神経に対する処置や、根の先に出来た病巣に対して行う処置を「歯内療法」あるいは 「根管治療」 と呼びます。
根管治療は地道にコツコツ進めていかなくてはならず、 患者さん本人では治療内容の解りづらい治療です。
患者さんにしてみると視覚的に変化を感じにくく、ただ口をあけているだけという印象が強いと思いますので、分かりやすく根管治療についてご説明します。
- 虫歯の進行度
まずは、虫歯の進行度をご覧ください。
虫歯はだんだん大きくなると言うことは、皆さんも良くご存知だと思います。 エナメル質や象牙質で始まった虫歯はやがて歯髄にまで達します。
虫歯にならない為に、3~6ヶ月の定期的な検診を心がけましょう。初期 虫歯がこの状態だと、まだ、歯の神経をとらないで、つめものか、かぶせもので治療ができます。中期(抜髄治療) 虫歯が進行して、歯の神経まで達すると、神経をとらなければいけません。後期(感染根管治療) 虫歯が進行して、そのままにしておくと、歯の神経がくさってしまいます。
根の先に膿の袋をつくります。 - 根管治療・根管充填の流れ
根管治療は、中期まで進行してしまった虫歯に対する治療です。
何もしなくても歯がずきずき痛いと言った場合、だいたい虫歯は歯髄まで進行したと考えられます。根管治療 中期、後期とも、根の中を針みたいなもの(白・黄・赤・青・緑・黒)で掃除をします。
※この治療をしっかりとしないと、神経をとっても、その后、冠をかぶせても、痛みが出たり、腫れたりします。根管充填 根の中が綺麗になると、根の中に最終的な薬をつめます。多くの場合ゴムの様なもの(ガッタパーチャポイント)を、なるべく根の先までつめます。 その后、詰め物、かぶせ物をして治療終了です。
※痛みがなくなっても、しっかり治療しないと、虫歯が進行して抜歯することになります。 - 根管治療の治療時間と通院回数は?
口腔状況、病状によってちがいますが、診療時間は1回30 ~90分くらいです。
通院回数は、だいたい2~5回、多い時は10回以上の通院が必要です。 - 根管治療は痛みがともなう事がありますか?
もちろん痛みのないように配慮しておこなわれますので、安心してご来院ください。 - 治療したら長持ちしますか?
治療に用いた材料は、長期間変化しませんが、歯につめたもの、冠せたものの変化や、その噛み合わせや歯周病の具合によっては再治療することもまれにあります。
したがって、治療後は歯と歯肉を清潔に保ち、噛み合わせのバランスを良く保つことが大切です。このためには、日頃の適切な口腔衛生習慣と歯科医師による定期的検診が有益です。 - 治療した歯がどうしてしみるの?
神経がある歯を削ると、削った分だけ神経に近くなります。また仮のゴムより金属の方が熱の伝導がよいので、その分しみるのです。
そして、しみている間はかむとズキッとしてかめません。しかし、ほとんどは1~2ヶ月するとおちつきます。